ニュージーランドでブラックレストランに就職して永住権申請失敗するまでの話。

Kia Ora!ニュージーランド(以下NZ)の留学エージェントで留学カウンセラーをしているまどかです。

自身も元ニュージーランド留学生で、2019年からはホストマザーとしてたくさんの留学生を受け入れてきました。留学を多方面から見てきた“留学の申し子”です♪
わたしは2014年に、当時流行ってた「シェフになってNZ永住権取ろうぜ!」というのに乗っかり料理嫌いなのに調理コースに進学した大馬鹿者。
調理学校卒業後、ブラックレストランで永住権申請したのですが大失敗しました。
ビザの失敗談って滅多にないだけにみんな気になるとこだと思うので、今回は恥を忍んで暴露します(爆)。
調理コース卒業後、就職活動に失敗
わたしが行ってた調理コース(Diploma in Professional Cookery Level5)はPost study work visaが出なかったので、1年の就学中にワークビザのサポート先を見つける必要がありました。
大体みんな学生の間にバイトして、バイト先からワークビザをサポートしてもらってましたね。
優良バイト先のワークビザサポートを断る愚行
在学中にキッチンハンドとしてバイトしてたトルコ系レストランは人間関係も良く、調理コース出身の人が永住権取得した前例もありました。
で、そこで当時のボスからワークビザオファーを見据えてキッチンハンドからシェフへのステップアップを打診されたんですね。
ワークビザで1年働いたら永住権申請してOKと。
ただ、当時のわたしは「卒業したらすぐ永住権申請したいのに1年働いてからなんて・・・」と思い断ってしまったのです。

3年とかならともかく、1年働けばOKなんて今考えるとめちゃくちゃ好条件なのに!
日々のストレスでメンタルおかしくなり、正常な判断ができなくなってたんですよね。
職場の方からワークビザオファーなんて願ってもないことなのに・・・。
ワーホリビザでブラック企業に就職
はい出ましたーーー。ここからはわたしの人生最大の黒歴史。
結局ワークビザサポート先が見つからなかった(というか優良レストランを蹴ってしまった)わたしは、ワーホリビザを申請してNZ滞在を伸ばし、就職活動を始めました。
で、自分で探すのと学校の先生やキャリアセンターに紹介を頼むのを並行して行ってる時に2つの選択肢が出てきたんですね。
- 某RYDGES HOTEL(キャリアセンター紹介)
- 今はなき漆黒ブラックレストランJ(自分で見つけた)
②のトライアルの後、同じ日に①の面接を予約してたんです。で、②のクソヘッドシェフが雇いたいからって契約書出してきて「一度持ち帰って読んでからサインしてもいい?」と聞いたら「No」と。今ここでサインしなきゃダメって。
普通そんなこと言われたら「この会社ヤバいな。こっちから願い下げだわ!」と契約書を叩きつけて踵を返すもんですが、当時メンタル病んでたわたしは「これを逃したらもう就職できない!」と焦ってサインしてしまったのです。
で、その後に控えてたホテルの面接はドタキャン。学校に「キャンセルしといてください」と電話したらものすごい怒られました。せっかくのチャンスなのに何してるんだと。
ほんとね、今思い出しても全力で自分を殴りたい。シティハンターの槇村香が持ってる100tハンマーでぶん殴りたい。
なんで面接予約まで漕ぎ着けたのに、しかもホテルなんてええとこなのに、というか面接ドタキャンとか失礼極まりないし。
自己流で永住権申請からの大失敗
で、そのブラックで働き始めて誰よりも真面目に仕事をしてたんですが、それはもうゴミのような扱いしか受けなかったんですよね。
わたしより仕事してなくてしょっちゅう外でタバコ吸ってる人たちがもっと高い給料もらってたし。NZ生活で唯一アジア人差別っぽい空気を感じたところでした。(卵投げられるみたいなあからさまなのはなかったけど)
働いて3ヶ月で永住権申請したいと言う
そんな状況だったんですが、一刻も早く永住権を取らねば!永住権取れなかったら人生終わりだ!と焦っていたわたしは何と働いて3ヶ月で「永住権申請したい」と当時のクソボスに願い出たのです。
絶対断られるよな・・・断られるに決まっt
「Yes」
え!?今なんて!?永住権申請してOKって!?
一般的に、当時のレストランの雇用主は半年〜1年は働かないと永住権を申請させてくれませんでした。取れたらすぐ辞める人が多かったので。
なのにわたしはあっさりOKをもらえてしまった。(これが罠だと気付けよ案件)
移民アドバイザーを使わず自己流で申請
本当は移民アドバイザーに頼みたかったんですが、ピンと来る人が見つからず。
ある人から「この人いいよ」と聞いたアドバイザーさんには何度も連絡したけどメールも返ってこないし電話も留守電ばかり。(結局何ヶ月も後にメールが返ってきた)
なので(今考えると探し足りなかったんですが)「良さそうな移民アドバイザー見つからないしもういいや、自分でやろっと!」と軽い気持ちで自己流申請を決めました。
でも色々調べててもわからないことがあったので、当時あった移民局の窓口に並んで聞いたり電話で問い合わせしまくる日々。
そこで結構間違った情報も与えられ、それを真に受けて申請出したのも命取りとなりました。(移民局職員が基本的な情報を理解してないことも多々ある)
移民局からPPIレターが届く
当時はよく理解してなかったけど、今考えるとPPIですね。
ここにきて流石にヤバいとなり本気で焦り出しました。ブラックレストランのオーナーや事務担当者を集めてミーティング。
賄賂にお菓子を持って行って何とかしてくれと言ったけど、みんな表向きはニコニコしながらもまったくサポートする気はなし。(今に始まったことじゃないけどさ)
自分が犯した失敗の重みを知り、職場でも家でもずっと泣いてました。
周りにも自分の状況を伝え、Facebookにも投稿したところ、ある友人から「同僚が良い移民アドバイザーを知ってる。中国人だけど、日本語が話せるスタッフもいる」と紹介してもらえることに。

はい、その中国人移民アドバイザーこそが、今の職場の社長です・・・!(元々クライアントでのちにスタッフになった)
移民アドバイザーに相談した結果、ビザ申請を取り下げ
急いで紹介された移民アドバイザーWilliamの事務所に行き状況を説明したところ、もうこれは覆せない、却下は免れないと。
ビザ申請が却下された履歴が残ると、今後別のビザを申請する際にも影響するので却下される前に自分から取り下げた方がいいと言われました。
自己流でビザ申請したことに超絶後悔し、もうこれ以上は失敗できないと思ったので取り下げ手続きはアドバイザーに依頼。
取り下げたことと、以降のビザはすべてWilliamにサポートを依頼したおかげで一度もトラブルなく永住権取得することができました。
最終的にどうやって永住権取ったの?って話は別記事で。
ストレスが多いと正常な判断ができなくなる
- 優良バイト先のオファーを蹴る
- ブラックレストランの契約書にその場でサイン
- ホテルの面接予約をドタキャン
- ブラックレストランにすがって働き続ける
クソボスが信用できないのに無理やり永住権申請- 移民アドバイザー見つからないからと自己流で永住権申請
これらの判断ミスの大きな要因は、苦痛でしかない調理コースでストレスまみれ→メンタルやられて正常な判断ができなくなっていたことでした。
せめてね、このブラックレストランでちょっと働いた時点で「ここにいたら自分は壊れる!辞めよう」って思えてたらこんな失敗はしなかったと思う。当時のビザはワーホリで、他でも働けたんだし。
わたしは当時の失敗も経験・実績として今の留学エージェント/移民アドバイザー事務所の仕事で昇華できてるからあの時のことも無駄にはなってないと思う。
でもこれから留学する人たちには、とにかく同じ轍は踏んでほしくない。だって辛いもん。心身壊したら立ち直るまでに膨大な時間とエネルギーを食うもん。そんなのもったいない!
あなたの心身の健康が一番大切だからね。永住権目指して留学するとしても、それを守れるやり方でやるのは絶対だよ。

わたしはコース選択時に、必ず「そのコース苦痛でない?」と聞くおせっかいオバンです。どうせなら楽しみながら永住権目指そうね!